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選挙権の拡大につれ政党は次第に議会の外に応援団

「議会制」は大きく「評議会制」と「政党制」に分類されるが、現在ほとんどの国家は政党制によって政治が動いているため「議会」は「政党」とという存在に深く関わってくる。

「政党」は、ルソーなどの大陸の哲学者や、アメリカ合衆国の建国の父祖達には忌み嫌われたが、実際には議員同士の派閥から始まって次第に各国にも広まった。

選挙権の拡大につれ政党は次第に議会の外に応援団を持つようになり、逆に議会の外の勢力に利用されもするようになった。特に近代、「マス・デモクラシー」状態となると、政策を広く呼びかけ、選挙時には大量に有権者を動員するシステムとして、政党の存在意義はますます高まった。
また政党の選挙公約を通じて国民は意見を統合するようになり、それがために選挙公約を誓って当選した平議員に対して、公認権を握る政党指導部の権威は強まった。これが高じて議院内閣制の国では、政党を通じて国民が首相指名に関与できる事態に至った。

第二次世界大戦に至る道程で、特にイタリア王国、ナチス・ドイツで一党独裁制による暴走により「議会」が機能低下したという経験から、戦後一時期、政党制について懐疑的な考えも学界には広まった。だが現実政治では政党は行政府を支配し、その各種の政治資源分配機能を支配したため、よりますます強力となった。「議会」は結論の決まった議案を審議し、時間が来れば通過させる「ラバー・スタンプ(ゴム印)」とまで揶揄されるようになった。また行政府についても、与党議員の不当な介入を許しすぎている、汚職の温床となっている、等の批判が強まることにもなった。

諸国の法は20世紀に至って、ついに政党を議会制度に必須の団体と公認するようになり、逆に各種の補助金を出す国まで出現している。しかしその国の実情にあった政党制は何か、「議会」の審議機能の正常な運営といかに調和させるか、さらに行政府の公平な運営をどう確保するか、等どの国でも困難な模索が続いているのである。

「議会」を構成する議員の公務遂行においては、資質(立法能力、質問能力)だけではなく、廉直性(賄賂に関与しないなど)、さらには私生活上の道徳性についてまで、国民の厳しい監視を受けるに至っている。逆に国民の信望を集めた議会ほど強いものは、現代政治の中にはないと言えよう。

議会の権限は、行政府の権力集中に対する重要な牽制となっている。独裁をもくろむ権力者は議会の諸権限を剥奪しようとするし、議会の諸権限を剥奪した権力者は独裁者に転じる。近代以降の非民主主義体制は、上記の諸権限を実質的には備えていない弱い議会を持つ、あるいは議会を全く持たないことが多い。
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ただし、議会が強い権限を持つことが、そのまま民主主義体制を意味するわけではない。国民の中の少数派や多数派を排除する体制がある。初期の議会では、財産や納税額によって選挙権が制限されており、性別による制限は20世紀まで続き、人種による制限を持つ国もあった。また共産主義各国は特異な例であろうが、そこでは或る種の議会的組織(議会と名乗ることも珍しくない)が憲法上は強い権限と公平な選挙制度を持つものの、実際は選挙と選挙後の議会運営は単一または連立の与党に支配されており、かつ選挙の自由が実質的に制限され与党の内部構成も国民の多数派を排除していた、というものであった。

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2009年06月05日 06:56に投稿されたエントリーのページです。

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